広義の講義

僕は,自慢じゃないが家庭教師を沢山していた.人数的には10人は超えているはずだ.でも,残念ながら満期を迎えた(依頼期間を教えとげた)生徒は1人しかいない.悲しいお話だ.いったい何が悪いのか,いまいちわかってはいないのだけれど.まぁ,十中八苦僕が悪いんだろうけど・・・
 うっかり「何がわからないのが,わからない」というセリフを吐いたりするのも問題だと思うが(むしろ,それが一番の悪),親と子供のバランスをとることができない.
 親は子供の学力なんて把握しているわけがなく,「私たちの子供だからもっとできるはず」みたいな調子で,かなり無理難題を吹っかけてくる.たとえば「あと三ヶ月で中学3年生までの範囲を教えて欲しい(この生徒はまったく勉強してこなかった中学3年生男児)」.こんなの無理!無理なんだけど,お金を持ってるほうの要求を呑むのは当然じゃないですか,そうしたら,

  1. 親の要求を呑む
  2. 子供に課さねばならない宿題は相当なものに
  3. 子供,根をあげる
  4. 親にリタイアを宣告
  5. 俺,解雇

だめだめなプロセス・・・泣き出す子供はいるは,あからさまに筆跡の変わった子供(友達にやってもらったらしい),登家庭教師拒否はいるわ・・・・
 そんなだめ家庭教師な僕は,研究生活,すなわち,論文なり発表なりにおいても,ヒトにものを伝えるのが,かなり下手なもので「伝えなければならないこと」「補足しなければならないこと」のバランスを取るのが下手なため,いつも叱られております.
 困ったことにそんな僕が某所にて人様に新しい研究紹介とかをお話しするという講義がありまして,大学1回生に...かわいそうな人々です.なんの因果で困ったチャンなヒトの話を聞いて,まとめるなんてことをしなければならないんでしょうねぇ・・・かわいそうな人々です.
 昨日,そんなかわいそうな人々産出イベントの第一回目が終了して,まぁ,緊張したんですけど,なんとか終わりました.あと12回かわいそうな人々を量産しに行こうと思います.かわいそうに・・・