深夜の琵琶湖と頭の栓

いろいろと深夜に遊ぶことが大好きだ.もちろん,深夜といっても次の日に支障を及ぼすのはヒトとしてあまりいいことではないので,適度に・適度に.これまでに,ここに書いただけでも鞍馬寺とかビリヤードとか,結構遊んでる.日が変って遊ぶということ,暗い中遊ぶということが好きなんだろう.
 たぶん,「幼いころ駄目だといわれたことをしたい」という通常は22-23で抜け切れる気持ちが抜け切っていないからだとおもう.好きなことを好きなときにやりたいのだ.こういう性質はなかなか抜けない.昔から,「遊びたい」と思うときに友達を誘ってしまうので,集まらないこともままある.自分の好きなときにヒトを呼び出して集まらないといってふてくされるのだから勝手なものだ.
 そうはいっても,不思議なもので結構この世には同じような性質の人間もいるもので,以外と集まることも多い.特に京都という土地柄だろうか,学生気分が抜けないというか,なんだかんだで,結構,頭の緩い僕につきあって遊んでくれるんだから,くる方も気がいい,というか,頭のねじが緩い.
 昨日もそういう感じで「ふと」バイクに乗りたい,乗るとなるとどこかに行きたい,行くとなると,ちょっと泳ぎたい.そうだ,琵琶湖に行こう.どこかねじが緩いどころか外れたんじゃないか?と自分でも思ってしまうが,思ってしまったのだから仕方がない.幽霊話もしばしば聞かれる琵琶湖に夜中に行って泳ごうって酔狂なまねを一人でしても寂しいし,怖いしで,同乗者というか道連れを探す.ちょうどおりよく,Tさんが見つかったところで出発.時間は8時半.いまから砂浜に着いたら10時も回るだろう.
 浜大津を越えて雄琴を越えてまの浜に到着.まぁ,もちろん,僕が運転しているし,Tさんも並々ならない方向音痴だから,予定時間よりも大幅に遅れるのは当たり前.せっかく着いたんだからと,さっくり着替えて水を浴びて,トプン.ほどよくぬるんだ湖の水は心地よいものの,下は砂ではなくて岩だらけ.足が痛くて仕方がない.ちょっと砂浜を離れれば,藻が絡みついて泳げない状態.真っ暗闇の中,お互いの息遣いしか聞こえない.そんななか藻が絡みついたり,魚が跳ねたりなんかしたら,白い手に見えるんじゃないかって,恐ろしい.湿った不安がねっとりとまとわりついて全然深いところまで行く気がしない.
 Tさんは,腰までしかつけてないのに早々にリタイア.浜で着替えてうなぎおにぎりなんかを食べている.こっちはせっかくきたんだからと必死で泳ぐ.眼鏡を落とすと,バイクで帰宅できなくなるので,ず〜っと頭をあげつづけて泳ぐんだけれど,これがきつい.数にして30mの往復を3本.終了.2時間もかけて来た割には大したことない.
 あがって二人で線香花火をやって帰宅.どっちも頭のねじどころか栓が抜けてるんじゃないだろうか.まぁ少しでも体を動かしたから由としておこう.ちょっと不機嫌も治ったし.でも,正気じゃない.いつまでこんな子供じみたことをしてしまうんだろう?


しかし,深夜の湖は怖かった.普通に引きずり込まれるかと思った.Tさん,お付き合いありがとさんw