滋賀近代美術館

Sensibilia を見に行ってきました.3次元空間内で表現された既存の近代芸術7点を,時間軸を含めた動画として記録し,新たな展示としたものでした.複数の光源の位置,強度を時間軸にしたがって変化させており,光と影のバランスを楽しむものでした.

 これまでにもいくつかの個展とか展覧会を見てきたのですが,近代芸術ほど,好みが出るものは無いと思いました.今回展示されていた7点はそれぞれ別の作家の作品で,光源を時間によって変化させるというのは同じ条件のはずなのですが,目を引くものと引かないものの差が激しい激しいw個人的にはやはりシンボル化され,むしろ,デザイン化された作品がツボのようでした.
 常設展「人のすがた,人のからだ」も見てきたのですが,ピカソなどのキュビズムから,高松次郎の影によって喚起される身体の再構成までさまざまな手法を用いて人間を表現した近代芸術を同時に比較でき,非常に面白いテーマでした.
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 目を奪われ息を呑んでしまったのは,「岡田修二」の「手」でした.身体の一部であるにもかかわらず「手」という非常に人間の作用・機能・そして使い込まれた道具であるが故の歴史まで感じさせ,一部から全体までを想起させられる作品でした.この常設展・企画展ともに実は昨日までなので,興味を持ってしまった方がいたら,申し訳ないw