2019年の振り返りと2020年のやっていき

会社の立ち位置として大きく変革があった年だった。自分の業務としてはすっげー面白い分析をしているんだけど、相変わらずクライアント的なあれこれで公開しづらくて来年こそは、って思ってる。 今年よりも来年の方がデータ分析業務の責任感としては無双感が高まる気配しか無い。 一方で会社分割に伴いリソース不足が発生したり、それに伴ってサービス品質の低下は拭えなかったりと悔しい思いも現在進行系でしている。

2019年

  • 2019年は会社が分割した。前職も会社分割があったので、前職の先輩から「分割が好きなんですね」と言われたりした。
  • 分割後速やかに「日本テレビ株の大きな会社」から「全局が出資している会社からの100%出資会社」に売却された。
  • 勘のよいかたはわかるだろうけど、全局の視聴データを扱えるような座組としての準備が整った
  • 各局のキーマンと視聴データのシステム、視聴データの利活用、個人情報保護法などについて多くの議論を行う場をもらえた
  • 代理店の方と一緒に研究とかもすすめることができた

番組のメタデータと視聴データが組み合わせ

  • ウェブと違い、テレビの視聴データは基本的には選択肢が7つ(NHKx2 + 民放5)しかない。
  • ウェブが能動的メディアと呼ばれることに対して、視聴データは受動的メディアと呼ばれ、「関心があるコーナーだけではなく、前後のコンテンツも閲覧する」
  • このことからウェブと違ってより狭い嗜好性の抽出は難しいかもしれない(例えば、「ベンツのSクラス」といった検索や閲覧はありえない)が、適切な処理を施すことで、視聴者の関心を徐々に徐々に浮き彫りにすることができる(そう)
  • テレビは「世帯で視聴するから家庭内で関心の無い視聴者にレコメンドなどが行われる可能性がある」などと言われ、ビデオリサーチ社の個人視聴率が重視されているが、ある種の方法を使うことで、「世帯の視聴データ」を「個人の視聴データに分割」できる(そう)

こういった、視聴データの分析は、まさに期初の「データの山から金のつぶをコツコツと拾い集める」が実感でき、データを見る業務としては楽しさしか無い

個人情報保護法

  • 年初に副社長と「焦らなくても世の中のデータの使い方を考えると、必ずどこかがやらかして炎上すると思う」と話していたら、想像以上にでかい企業が想像以上にでかく炎上した
  • 年明けすぐに民間資格ではあるが「個人情報保護士」の資格を取っておいて、絶妙なタイミングだったので非常に助かった
  • GDPR 翻訳・原文、 CCPA 翻訳・原文、過去の高木先生のブログを読み漁って、うっかり「個人情報保護法の逐次解説(鈍器・通称 宇賀本)」まで買った
  • 法律の本質的な目的や、容易照合性に向き合ったシステム構成を学べた
  • ぶっちゃけ、「技術 x 法律 x 放送」の3つを理解できている人はほとんどいないので、それっぽいバリューを出せている

2020年

  • 視聴データをどこまで利活用できるか、を考えることが僕のメインミッションになる
    • 当然、新規なサービス・既存のビジネスにどう寄与していくかという意味でドメイン知識不可避だし、これまで以上に法律を理解していく(何なら法律を推し進めていく必要だってあるかもしれない)必要はあるし、技術的にこれらをどう実現していくか、をより一層考えていく
  • 何度か書いたけど1兆8千億円の広告費をどこまでいじって行けるか、人の釜に手どころか腕まで突っ込んで放送局・広告主・視聴者の利益を考えていくか、それを技術・データの立場から推進していけるのは楽しさしか無い

採用活動

  • 人手が足りなさすぎて、研究もできてないし、メンバーにその余暇も提供できてない
  • そんなどころではなく走っているシステムやデータの補正に時間が取られ、毎日シャトルランをしている(復旧・メンテ→プロダクト開発)感じでメンタルがすり減ってきている
  • インフラ・アプリエンジニア/データエンジニア/データサイエンティストを募集しています
  • 業界水準と比べても弊社、能力に対して待遇はいいので来て欲しさしか無い

抱負

やっていくぞ!