そばうどん

そばとうどん、江戸時代にそばが誕生して以来宗教戦争に負けず劣らない激しく火花を散らしていた両者。

幼い日からうどん洗礼(代表的な教義者はほっしゃん)を受け続け、「うどんこそ正義」を疑わずに生きてきた。

テレビをつければあこがれのヒーローたち(桑原和子、辻本茂夫)はいつもうどん屋で働き、人の幸せを祈っていた。

僕の人生にそばの立ち入る隙なんかなかった。

焼きそばは中華麺だし、ざるといえばざるうどんだった。

大人になって社会を知るにつれたくさんのことを学んだ。
そのうちの一つが内戦だ。あれほどつらく悲しい戦争はない。どちらもが正義で家族を愛している。たったひとつ信じるものが違うだけだった。


それを知ったとき僕は決めた。そばをかるんじることなく、評価しようと。

よもぎそばで焼きそばだって作るし。きっとうまいそばだってあるって信じよう。うどんの国のそばがおいしくなかっただけだって・・・

続く