キーホルダー

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任天堂キャラキーホルダー.
マリオブラザーズ」に「スーパーマリオブラザーズ」「アイスクライマー」に「バルーンファイト」.

 僕はゲームが好きだ.今でも好きだけど,小学校のころも好きだった.もちろん,ファミリーコンピュータが出たころ,裕福ではない我が家ではいきなりそんなものを買い与えてくれるはずも無く,よくある話のように,友人の家に遊びにいったりしていた.遊びに行ったくせに,2人用でやると必死になってしまい,ゲーム居候ともいえる身分の分際で持ち主に牙をむいた.
 知っている人は知っているんだろうけど,「アイスクライマー」は上に上って行くゲームであり,当然のごとくテレビ画面に入りきれる範囲には制限がある.何がいいたいかというと,一人が上に登ると,画面からはみ出た人間は死ぬ.自分が出世すると誰かが落ちて行ったりあげ句の果には死んでしまったりする点とかは,昔のゲームとは言え恐ろしく現代社会を反映しているもんだ.
 まぁ,そんなくだらない俯瞰はどうでもよくて,友人とやると必ず殺し合いになる.始めは「今日は楽しく協力して前面クリアしようぜ!」とか言い合うんだけど,ふとしたミスとかテンションがあがってしまったりとかで,うっかり「スクロールによる敗者の抹殺」が起こってしまうと泥沼になる.
 持ち主が勝者になればいいのだが,うっかり勝者になってしまったりすると,ゲーム中でおやつを食べたりしてるときでも帰されたりしてしまう.もちろん,持ち主が勝者になった場合は人の家であろうが泣き出して友人の親を困らせたりもしたのだが...
 ちなみにのちにファミコンが我が家に登場したときには「バルーンファイト」で弟とよく喧嘩した.うちの兄弟はそもそも仲の良い兄弟ではなく,かなり,あれた兄弟だった.
 登校のスクールバスでも喧嘩.肩が当たったとか,かばんが顔にあたっただとかで喧嘩.殴り合い.2歳という年齢差は可愛がるには体格差が少なく,同じように遊ぶには体力差の大きい,一緒に遊ぶには非常に不適切な関係であり,いつも喧嘩をしていた.おとなになった今では,仲が悪いわけではないが,好んで一緒に行動することはない.主に「母の日」や「結婚記念日」,「両親の誕生日」など,業務連絡ともいえる電話を交わすくらいだ.
「あ,俺.花送っといたから.え?金?いいわ,次,なんかあったら払っといて」
 なんともいえない必要最低限のことだけ伝え合う「ハチ」のような情報交換だ.
 そんな二人がゲームをすれば,当然ゲームの殺し合いが,ガチの殴り合いになる.しかもそれでも一緒の家に住んでおり,一緒の小学校に行くのだから一緒のスクールバスに乗る.次の日も些細な喧嘩を繰り広げ,若干の体格的優位を持つ兄(僕)は下り際に弟の横太ももに「ドンコ(チャランボ?)」を決め,泣いている弟を背に颯爽と校舎に入っていくのだった...

なぜか販売元のサイトがバンプレストなのが気になるところだ.
◆参考リンク:404 Not Found